そもそもあら茶とはどんなものなのか

あら茶はあらゆるお茶の中でも茶葉本来の風味が楽しめると言われているお茶です。漢字では「荒茶」と書き、精製されていないことを表しています。その名の通り、あら茶は蒸熱と揉捻という最低限の加工だけで製茶されたお茶のことです。一般的な緑茶や紅茶は摘み取られた後、火入れやふるい分け、選別、合組(ブレンド)などの二次加工をされてから市場に出回ります。しかしあら茶は茶葉の酸化を止めるための加工だけを施し、そのままいただきます。一般的に見れば加工途中の段階ということになり、かつてはお茶農家など一部の人しか飲むことができませんでした。しかしその素朴ながら味わい深い飲み口に惚れて愛飲する人も多く、現在では少量ながら一般にも流通するようになっています。ここではそんなあら茶についてご紹介します。

普通のお茶とどう違う?あら茶の作り方

あら茶は製茶の工程の中でも蒸熱と揉捻という加工だけで仕上げたお茶です。蒸熱は蒸気で蒸すこと、揉捻は揉むことです。茶畑から摘み取られた茶葉は、酸化発酵を防ぐためにもまず水分を抜かれます。温度を調節しながら葉の含有水分が5パーセント程度になるまで乾燥させたものがあら茶です。一般的なお茶はその後見栄えや香りを良くするため、茶葉を均一に刻んだり、選別したり、いくつもの種類をブレンドしたりという加工をされます。あら茶はそういった加工を一切しないため、茶畑から取れたままのお茶を飲むことができるのです。見た目は普通のお茶に比べると些か不格好ですが、あら茶で飲むことによって自然本来の味に触れられます。また混ぜ物をしないため、同じ茶畑から取れたものでも年によって味や香りが変わるのを味わうことができ、ワインのようにテイスティングが楽しめるのです。

美味しくてしかも安い、今あら茶を飲むべき理由

あら茶にはどんな魅力があるのかと言われれば、やはり第一には美味しいことです。以前はほとんど出回っていなかったあら茶が今密かなブームを起こしているのは、そのお茶本来の味わいに魅了される人が増えているからです。普段飲んでいる口当たりのよい煎茶とは異なり、あら茶は野趣に富んだ奥深いお茶となっています。ほとんどの場合摘み取った茶葉は当日中に加工されているため、いつでも新鮮なお茶を味わえるのも特徴です。本当のお茶好きだけが知っている玄人好みの通のお茶なのです。また加工に掛かる手間が少ないため、通常のお茶に比べて安価という意外なメリットもあります。さらに飲み終わった後の茶殻をおひたしやふりかけなどにして食べることもでき、日頃から家で飲むお茶としてとても経済的です。美味しい、新鮮、安いと良いことづく目なあら茶、お茶好きなら一度は試してほしい飲み方です。